Samurai

猫が30歳まで生きる日

医学だとか研究だとか難しそうな本だと思っていましたが、非常に分かりやすく、また猫の腎臓病治療の開発につながる経緯が面白く、一気に読み進めました。
どうして猫は腎臓病で命を落とすことが多いのか、そもそもAIMとは何なのか、腎臓病を治す薬を作ることは可能なのか。創薬などという専門的な内容の説明も含め、素人にも分かりやすく1冊にまとめられているのがすごいですね。

宮崎先生の生活習慣病の講演を、たまたま獣医師が聞きに来ていて、たまたま『猫にはAIMがない』という話をしたところから、猫の腎臓病治療薬の研究が始まります。その後も様々な“たまたま”(もちろん宮崎先生の努力と人柄によるところが大きいと思います)が重なり、実用化まであと少しというところまで進みますが、新型コロナウィルスの猛威により頓挫。

周りはAIMの研究をどんどんやめていく中、(何かあるに違いない)と一人研究を続けてきた宮崎先生の探求心には感服します。一日でも早くネコ薬の実用化が実現することを祈っています。


「猫が30歳まで生きる日 治せなかった病気に打ち克つタンパク質「AIM」の発見」
作:宮崎 徹
出版社:時事通信社
発行年:2021年
サイズ:13.1x18.8cm 244ページ

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販売価格 1,980円(税180円)
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風子

2代目看板猫。風子(ふうこ)です。 店内にいることはあまりありません(^-^;

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